はじめに/疲れない言葉

他人の考え、言葉が頭を疲れさせる、ということがある。それと同じように、自分の考え、言葉に疲れるということもある。

落ち着いているときに、ふと目についたり、思い出されたりするのは、他人のちょっとした所作や風景だったりする。それが印象深いものであることもあれば、なぜそれが目についたのか、思い出されたのか、わからないようなものであることもある。

できるだけ疲れない言葉があるのなら、探してみたい。

Profile

1980年生まれ。慶応義塾大学文学部仏文学専攻中退。初の著書『あなたは、なぜ、つながれないのか―ラポールと身体知』(春秋社)がロングセラーとなる。他に宮台真司らとの共著『「絶望の時代」の希望の恋愛学』(KADOKAWA/中経出版)がある。